2021年10月12日未明に発生した、山梨県甲府市の放火殺人事件。
この事件の犯人として、19歳の少年が逮捕されました。
通常、20歳未満であれば、少年法の適用により実名報道はありませんが、10月21日発売の週刊新潮で、犯人の実名・顔画像が公開されました。
今般報道された、19歳の少年・遠藤裕喜の家族や生い立ちについてまとめました。
遠藤裕喜の家族構成まとめ
遠藤裕喜の家族は、以下の構成となっています。
- 父親:渡辺英喜(窃盗で逮捕され後に離婚)
- 継父
- 母親
- 本人:遠藤裕喜
- 異父弟(妹):7歳前後
後述しますが、父親は窃盗の容疑で逮捕。
両親は離婚してしまいます。
その後母親は再婚し、異父弟(妹)がいます。
弟(もしくは妹)は、遠藤裕喜が小学校6年生(2014年)の時に産まれているようなので、
2021年現在、7歳前後かと思われます。
母親はぽっちゃりしていて、穏やかな性格の方のようです。
プライド高く自己肯定感低い遠藤裕喜|生い立ちが関係していた…?
山梨県の田舎町で育つ
犯人の少年・遠藤裕喜は、山梨県中央市(甲府盆地南部)の田舎町で育ちました。
2009年3月には一家が引っ越しをしてきたそうで、近隣住民が当時のことを以下のように振り返っていました。
「一家が引っ越しの挨拶に来たとき、ドアの陰に隠れて恥ずかしがっている男の子がいてね。『いくつになるの?』と聞いたら『こんど小学校に行くの』って挨拶してくれて。おとなしくてかわいい子だったよ」
文春オンラインより引用
父親が窃盗で逮捕
しかし、翌年2010年11月、父親が窃盗で逮捕されます。
逮捕内容は、
配管工事会社の資材置き場から家庭用給湯器を二台盗んだこと
「お父さんが窃盗の容疑で逮捕されちゃったのよ。
電線工事関係の仕事をしていたようだけど、配管工事会社の資材置き場から、家庭用給湯器を二台盗んじゃったの。
新聞にも結構大きく載っちゃってね。
それ以来、Aくんは平日の昼間なのに学校に行かず、家の前でよくポツンと立ってるようになったのよね……」文春オンラインより引用
このことは、遠藤少年にとってとても深い傷となってしまいます。
この事件以降、学校ではいじめにあうようになりました。
母親と引越し同じ甲府市内に転校
それから約3年後、小5になった渡辺少年は、母親と2人で引っ越すことに。
「お母さんは『母の具合が悪いので、実家で面倒を見るんです』と話していた。
でも、本当はAくんがお父さんの逮捕のせいでいじめられていたから引っ越したんじゃないかな」文春オンラインより引用
転居先は同じ山梨県内の甲府市でした。
「転入の挨拶のとき、先生から『この子は生まれつき持病があるけど、それをバカにしていじめちゃいけません』って言われたんです。
彼は円形脱毛症だったみたいで、ツムジのところが禿げていた。だけど、先生の注意もあったので、いじめはありませんでした」文春オンラインより引用
また、まだ小学生にも関わらず、すでにiPhoneを所持。
よくパズドラなどのゲームをしていたそうです。
母親が別の男性と再婚し兄弟もできる
ここで、更に遠藤少年にとって一つの変化が起きます。
それは、母親の再婚。
新しい父親との間には赤ちゃんも産まれたそうです。
当時は、
新しいお父さんにビリヤードのキューを買ってもらった
と、父親との関係は良好だったようです。
小学校の卒業文集は林間学校の思い出
文春では、当時の卒業文集も公開されていました。
内容は、林間学校での思い出。
中学校で不登校に
その後、地元の中学校に進学。
ソフトテニス部に入部したそうです。
しかし、中学1年生の夏休み前の林間学校が終わって以降、不登校となってしまいます。
中学の卒業アルバムには、同級生へのメッセージ欄に
楽しかった林間学校! 三年間ありがとう。
と書き残しました。
定時制の山梨県立中央高校に進学
その後、遠藤少年は、甲府市内の定時制高校「山梨県立中央高校」に進学します。
当時のことを知る知人が遠藤少年について語っていました。
「ある時、甲府駅前で一人でいたA(遠藤容疑者)を友達が連れてきたんです。
みんなタバコ吸って、酒飲んで騒いでいたんだけど、A(遠藤容疑者)だけは飲んでいなかった。
ちょっと変な奴で、急にお腹を抱えて笑い出して、『思い出し笑いです』とか言う。
そうかと思えばニヤニヤしながら独り言をぶつぶつ喋ったり。
ちょっと目を離すと花壇の砂をイジイジしたりして、何を考えているんだか、さっぱり分からなかった」
- 何を考えているかわからない
- 急に笑い出す
- いきなり花壇の砂をいじりだす
また、母親が過保護なのか、午後6時半〜7時くらいになると、母親からひっきりなしに電話がかかってきていて、着信履歴が母親だらけになっていたそう。
私服姿はいつも部屋着みたいなスウェット、髪型はボサボサで、オシャレに気を遣う様子もなかったそうです。
しかし、意外にも学校内での評判は良かったそうです。
成績は赤点ギリギリだったそうですが、授業をしっかり聞いて、ノートもびっしり書いていたそうです。
また、無遅刻無欠席の皆勤賞を続けていて、先生からもすごく信頼されていたとのこと。
友達もそれなりにいたようですが、それよりも先生とばかり話していたそうです。
今年(2021年)4月に、遠藤少年が4年生になると、生徒会長に就任。
「少し雰囲気が怖いんですよね。
みんなの前でマイクを通して話すときや、校内放送だと『みなさん、こんにちは! 生徒会長のAです!』って演技がかった感じで明るくハキハキしているんですけど、個別に話すとすごく静かで元気が全然ない。
最近あった学園祭実行委員の集まりでも、一人でダーツみたいな形の折り紙を黙々と折っていて、不思議な人だなと」文春オンラインより引用
学園祭の催しとして企画された、コロナ対策の「消毒スプレー」の製作について、遠藤少年が生徒会長として取材を受けた記事もありました。
生徒会で被害家族の娘と出会う
中学とは打って変わって、高校デビューを果たした遠藤少年。
生徒会には、被害家族の長女も役員として在籍していたのです。
遠藤少年が生徒会長になると、突然ツーブロックに刈り上げ、髪型や眉毛を整えるようになったそう。
長女が遠藤少年に「格好いいね」と褒めるとことも。
一緒に活動するうち、遠藤は彼女を一方的に好きになっていきます。
LINEをブロックされ”ムカついた”
事件が起きる4日前に高校では学園祭が開かれていました。
この時、生徒会を含む学園祭実行委員には、
先生たちからお疲れ様の意味を込めて、お菓子のうまい棒が配られたそうです。
それを遠藤少年が長女にプレゼントしたそうですが、「いらない」と突き返されていたそう。
この学園祭を機に、皆勤賞だった学校にパタリと来なくなったと言います。
遠藤少年は、
- 「LINEをブロックされてムカついた」
- 「それで家まで(下見に)行った」
- 「自殺を考えたが死にきれず、誰もいないところで一人で生きていこうと思っていた」
と語っているそうです。
まとめ
今回は、山梨県甲府市の放火殺人事件の犯人についてまとめました。
こうして見ると、やはり複雑な家庭環境が、彼を形作るのに多大な影響を及ぼしたのは間違いないでしょう。
プライドが高く、自己肯定感が低い。
それだけで人を殺すまでの衝動に繋がるかと言われると、そんなことはないと思いますが。
一つの要因なのでしょうね。
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